この書類、至急処理をお願いします。
有能な人ほど至急という言葉は使いません。
早く仕事に取り掛かるとか
事例を踏まえて早めに依頼するとか
至急にならないように準備と段取りが
しっかりできているから。
相手への依頼がいつも至急になる人は
計画性のなさを相手にリカバリーさせている
といってもいい。
至急は切り札です。
相手にだって都合があるのに
優先順位を急に変えてもらうわけですから。
もし同じ事をされ続けたら相手がどう思うか
小学生でもわかる話です。
それでいて、至急を連発する人に限って
「実は予定が変わってしまったんです。申し訳ありません。」
「あのー、もっと早く言ってもらえませんか?こっちにだって都合があるんですから。」
などと言うからホント不思議。
至急になってしまったのは仕方ありませんが、なぜ至急になったのかを考えて対策を打たなければ、いつまで経っても至急はなくなりませんし、頼まれている方は気持ちが離れていきます。
仕事での至急対応は、野球のダイビングキャッチと同じです。
上手く捕球できるときもあれば落球するときもあります。何よりダイビングキャッチは身体に負担が掛かる。本来はそうならないように落下地点を予測して先回りしているから、余裕を持って確実にキャッチできるのです。
仕事も同じで、至急対応になると余裕がなくなってミスが起こりやすくなります。
だから依頼する側も、相手の都合を考えた仕事の渡し方を心掛けたい。そうすれば渡された方も余裕を持って対応でき、トータルで仕事の品質が上がるから。
もちろん仕事にはさまざまな外圧があるので、緊急対応や予測不能の事態になることもありますが、ダイビングキャッチはこうした非常時のために取っておくものだと思うのです。