映画『3月のライオン』を観てきました。
息子が将棋が好きになって一緒に遊んだり、騎士の名言は仕事に役立つものばかりで、最近将棋がマイブームです。
映画は、高校生のプロ棋士・桐山零が将棋の世界で波乱万丈に生きていく話。面白かったので後編(4月22日~)も見ようと思います。
このブログでネタバレするつもりはないので、具体的なストーリーには触れませんが、講演・研修など人前で話す仕事の視点で、ものすごく印象的だった一コマがありました。
話中、島田開A級棋士(佐々木蔵之助)と戦局の研究中に主人公の桐山が発した一言に、プロの理想形を感じました。
『この(盤面の)状態は、違和感がある』
恐らくロジックや定石では言い表せないが、このまま進むと戦況が不利になる・負けることを感性で感じとったと思う。
講演も生き物、まるでライブコンサートをしているようなもので、全く同じ話を違う学校で行っても聞き手が変われば反応・成果は全く違ってきます。
刻々と変化する聞き手の心境を察知しながら、話し手がエネルギーや表情を変化させ、相手に伝えたいことを届けていけるかが重要なのですが、これがなかなか難しい。
仕事でもできないことができるようになると、つい手を抜いたり・安定飛行をしてしまいがち。できている事をやっているだけでは少しずつ下降してしまいます。
「数をこなすから質に変わる」という言葉があるように、常識に捉われずに広い視点でコツコツ地道に力をつけていくことがやっぱり大切。
定跡に満足せず頑張っていこうと思えた映画でした。
『名人に定跡なし』
将棋の名人は定跡だけに頼らず、自ら多くの手を読んで指す。定跡ばかりを鵜呑みにすることへの戒め。- Wikipedia