情熱キャリアアドバイザー川島正好のブログ

千葉で人材育成に関わるサラリーマンが毎日更新。進路講演・就活支援など学生に役立つ活動も熱量高めに展開中。

「車椅子はコミュニケーションのツールなんです」~障害をブランディングして再就職した若者の話

彼と出逢ったのは今年4月

脚に障害がある彼は、再就職活動をしている最中だった。

 

紆余曲折を経て再就職先が決まったということで、門出をお祝いするためJRの駅で待ち合わせた。彼は都内から電車を乗り継いで、最寄駅に敷設するエレベーターを降りてやってきた。

 

あるファミレスで就職のお祝いをしながら、就職活動での苦労話・思い出話など色々話をしてくれた。 

 

中でも印象的な言葉がいくつかあり、ブランディング=差別化に通じるものがあったので、後学のために彼の許可を得て掲載する。

 

 

まず差別化には前提がある。それは

「自分が腹落ちしていること」

「相手にとってわかりやすいこと」 

特に後者が難しい。

商品・サービス・企業・個人、、、差別化が相手にとって解かりづらかったら、差別化した意味がない。なぜなら解かり辛いと伝わらないから。

 

 

 

彼はこう言った。

「車椅子はコミュニケーションの武器」と、思えるようになりました。

 

 

なぜ? 

なるべく自力で移動しようと心掛けていますが、坂道や段差など自力ではどうしようもない時もあるんです。

 

そんな時は、道端で知らない人に遠慮なく声を掛けます。電車の乗降でも駅員さんに手伝ってもらう必要がある。何気ない会話でも、車椅子のおかげで始まるコミュニケーションが沢山あるんです。

 

これも車椅子のお陰だなって思います。だって皆さんは普段、見知らぬ人に声を掛けることってなかなかありませんよね。

 

車椅子をコミュニケーションツールとして捉える解釈、そして行動。論理的でわかりやすい会話。仮に経験のないシゴトでも、前向きに取り組み乗り越えてくれそう。そんな期待感を抱くエピソード。

 

 

そして彼は続ける。

「障害は不便であっても不幸ではない」と、思っています。 

 車椅子が無いと移動できませんので、何をするにしても人より手間や時間が掛ります。

 

だから時間に余裕を持った行動が必要ですし、車椅子が理由で制限されることだってあります。

 

一方で、金銭的負担が少し軽かったり、好きなライブに行っても車椅子用の超アリーナ席で楽しめたりする。

 

障害のお陰で不便なことは沢山ありますが、決して不幸だとは思いませんよ。

 

成果が出ない、思い通りに事が運ばないことはよくある。そんな時、人は何かのせいにしてしまう。相手、仕組み、上司、慣習、会社、政治家、、、。 自分以外の何かのせいにすれば、それ以上考えなくてよくなる。楽になる。楽になりたいから相手のせいにする。私も思い当たるフシが多々ある。

 

  • 今ある現状で自分には何ができるか
  • 前に進むのか、後ろに下がるのか

 

止まらずに動くことはわかっていても、先の利害にとらわれてブレーキが掛ってしまうこと、よくあるなー。と話を聞きながら思った。

 

 

そして。

彼が当時通った小学校では、障害者を受け入れたことが無かったという。学校施設も今とは違い、公共施設のバリアフリー化は皆無だった。養護施設で学ぶ選択肢もあったようだが、彼はあえて皆と同じ学校生活を選んだ。すると周囲の友達の間で、彼を介助する当番ルールが出来上がり、交代で彼の身の回りのお世話をしたようだ。

 

 

彼は言う

私が障害者だったことで、小学生ながらに障害者の生活を見て・感じて・自分には何ができるか考えるきっかけになったのではないでしょうか。 

 

 

教育の本質だと思った。

今まで経験したことのない物事をに触れ、感じ、考えること。先生が一方的に伝える、記憶させる、テストで穴埋めをするような数値化教育も必要だが、今は正解が無い時代。考え行動しながら最適な答えを見つけていくことが、不可欠な時代になっている。

 

 

話は続く。

その後、彼が6年生の時に障害者の1年生が入学する。彼の御母さんは新入生の両親に御礼を言われたそうだ。

障害者でも学校生活できている前例のお陰で、我が子を入学させることができた。もし前例が無かったら、この子の人生は違っていたと思います。

 

 

わだちを作る人生は苦難も多い。

もしその道を選んだことで確実に成果が獲れるなら、誰もがその道を選ぶ。

しかし、正解かはわからないけれど、進んでみる、やってみる。

 

 

自分と向き合い

本気で生きていることの大切さを教えてくれた

夏の一日だった。